押忍。4年マネージャーの若山です。
今回は、7月6日に姫路市立中央体育館にて行われました、第69回全日本学生空手道選手権大会についてご報告致します。
出場選手は以下の通りです。
【男子個人組手】
4年:庄山、三川、菊池、田中、髙野
3年:阿部
2年:鈴木、鎌田、五十嵐
1年:柚木、今田
【女子個人組手】
4年:向後
3年:千葉、反町
2年:久保田、本條
1年:岡田、成澤
以上の18名が出場しました。
はじめに女子個人組手の結果をご報告致します。
4年向後は、試合開始から相手にプレッシャーをかけ、得点を狙うも、間合いやタイミングが合わず得点に繋げることが出来ず、0-0の判定負け、1回戦敗退となりました。

1年岡田は、得意の上段突きを得点につながるまで仕掛け、先取を獲得。技の出し終わりに相手が目線をそらしたタイミングを狙い、上段蹴りも決めました。試合を完全に自分の流れにした岡田は、相手に得点を許すことなく5-0で初戦を勝利しました。
2回戦では、相手との間合いを見ながら、フェイントや連続技で得点を狙いますが、互いに得点に繋がることはなく、0-0の判定負け、2回戦敗退となりました。

2年本條は、序盤から相手と見合う時間が続き、間合いが近くなった瞬間を狙い、上段突きで先取を獲得。その後も技をかけるも得点にはつながらず、1-0で初戦を勝利しました。
2回戦では、相手の上段突きにあわせた返しで得点を狙うも、なかなか技が決まりません。残り30秒を切り、刻み突きで得点を狙ったタイミングに中段で合わせられ、相手に先取を許してしまい、その後も自分の技を出し続けますが相手に隙を狙われ点を奪われてしまい0-2で2回戦敗退となりました。

3年千葉は、試合中盤まで得点が入りませんでしたが、1つの技で終わらず、2本3本と連続して技を出し続けたことで、中段―上段の連続技で先取を獲得。その後、近間になった瞬間を狙い、相手を崩して得点を獲得し4-0で初戦を勝利。
2回戦では、相手にプレッシャーをかけ、上段突きで先取を獲得するも相手の上段突きに対処できず、2得点を取り返されてしまいました。その後も、技の出し終わりや連続技を狙い続けるも上手く得点に出来ず、1-2で2回戦敗退となりました。

同じく3年反町は、コート全体を使い相手を翻弄させながら、得点につながるタイミングでは相手を追い続け、上段突きで先取を獲得。その後も相手の突きに合わせた中段突きや返しの後に上段蹴りを決め、6-0で初戦を快勝。
2回戦では、相手に先取を許してしまい、果敢に攻撃を繰り出すもなかなか得点につなげることが出来ずに0-1で2回戦敗退となりました。

2年久保田は、シードによる2回戦、蹴りや近間での攻撃を狙い、残り10秒を切った時に上段逆突きで先取を獲得し、相手に得点を許すことなく初戦を1-0で勝利。
3回戦では、お互いにプレッシャーを掛け合い、見合う時間が続き、タイミングを見計らって得点を狙いますが、上手く得点に繋がらず0-0の判定負け、3回戦敗退となりました。

1年成澤は、相手の棄権により1回戦を勝利。2回戦では、力強い中段突きで先取を獲得すると、蹴りや近間での攻撃を狙い続け、試合終了間際に崩しで得点を獲得。4-0で勝利しました。
3回戦では、相手に先取を許すも、負けじと点を取り返し激しい攻防戦を繰り広げ、残り10秒を切った時に華麗な上段蹴りで逆転、4-3で勝利しました。

4回戦では、相手にプレッシャーをかけ続け、自由に技を出す隙を一切与えません。相手が技を出して体制が崩れたところを見逃さずに、返しで先取を獲得します。その後、技の出し終わりに相手に上段蹴りを取られてしまいますが、審判の判断により、技が決まったときにガッツポーズと声を出したとされ、この相手の上段蹴りが取り消しとなり、1-0で勝利しました。
この取り消しはおかしいと様々な方向から抗議が行われ、成澤の5回戦が残り22秒まで進んでいるのにも関わらず、試合を中断され4回戦の途中からやり直しとなりました。正直、選手たちにとってはとても酷な状況だったと思います。特にこちらの選手は、もう次の試合に気持ちを切り替えて集中していた中で、再び4回戦に引き戻される形となり、心も身体も何度もリセットしなければならないという異例の展開に直面しました。
しかもやり直されたのは、「技を有効に戻す」のではなく、「得点取り消しの判断を改めてする」ための試合。相手選手にとっても、「これで有効になる」と思ったかもしれないし、決して簡単な状況ではなかったはずです。
それでも成澤は、何度も乱された流れの中で、最後まで諦めずに戦い抜いてくれました。
判定や状況に左右されない、まっすぐな気持ちと努力。それがあったからこそ、あの場で踏ん張れたのだと思います。
というわけで一悶着ありましたが、5回戦へと進出した成澤は、力強い中段蹴りで先取を獲得しました。技の出し終わりを狙われ、相手に上段蹴りで逆転されてしまうもすぐに点を取り返し、3-3で残り1秒、激しい攻防戦の末場外に出てしまい、先取が取り消されました。相手の方がポイントの高い技を決めていたため、3-3で敗退、ベスト8となりました。

続いて男子個人組手の結果をご報告致します。
1年今田は、開始10秒から相手の突きに合わせた力強い中段突きで先取を獲得すると、相手の攻撃をものともせず華麗な上段蹴りや上段突きで点を取り続け、6-1で初戦を勝利。
2回戦でも、力強い中段突きで先取を獲得するも、お互いに蹴りを出したタイミングでバランスを崩してしまい、逆転されてしまいます。その後も点を狙い続け残り1分で同点に並び、激しい攻防戦を繰り広げますが反則が重なってしまい、反則負けの2回戦敗退となりました。

4年田中は、シードによる2回戦、相手の攻撃の隙を見つつ自分の技を仕掛けますが、上手く得点に繋げる事が出来ず0-0の判定負け、2回戦敗退となりました。
同じく4年髙野は、シードによる2回戦、相手に先取を取られ、果敢に攻めの姿勢を見せますが、攻撃のタイミングが合わず、相手にさらなる得点を許してしまい、0-3で2回戦敗退となりました。

2年鎌田は、シードによる2回戦、素早い返しで先取を獲得すると、長いリーチを生かした突きや蹴りで得点を重ね、5-0で初戦を勝利、気持ちの良いスタートを切りました。
3回戦では、足払いなどで相手を牽制しつつも、攻撃を狙いますが、上段突きに合わせた蹴りで相手に先取を取られてしまいます。粘り強く確実に1つずつ点を狙うも、逆転することは出来ず、2-4で3回戦敗退となりました。

同じく2年鈴木は、シードによる2回戦、試合中盤までは相手との駆け引きが続きますが、相手の突きに合わせた完璧な返しで先取を獲得すると、力強い中段突きやスピードののった上段突きで得点を重ね、4-0で初戦を勝利しました。
3回戦では、体格の大きい相手に対してもひるむことなく、連続技で先取を獲得するも、得点を取り返され逆転されてしまい、1-3で3回戦敗退となりました。

4年三川は、シードによる2回戦、突き刺すような鋭い上段突きで先取を獲得し、長いリーチを生かした上段突きで点を重ねます。相手に1点を許しますが、フェイントや足払いで相手を牽制し、4-1で初戦を勝利しました。
3回戦では、お互いにプレッシャーを掛け合い、技を狙うも得点につなげることが出来ず、0-0の判定負け、3回戦敗退となりました。

1年柚木は、足払いによって相手の姿勢を崩して上段突きを狙い、先取を獲得し、相手を追い続けて得点を狙います。残り10秒を切って、相手の体勢が崩れたところを狙い、4-0で初戦を勝利しました。
2回戦でも、得点になるまで相手を追い続け、先取を獲得します。その後1点を許しますが、先取を獲得していたので、1-1で勝利しました。
3回戦では、鋭い上段突きで先取を獲得し、コート全体を使いながら相手を動かし、1点も許すことなく3-0で勝利しました。
4回戦では、開始30秒で狙った上段突きと、相手の中段突きがどちらも得点になり、1-1に。その後、相手の上段突きに合わせた素早い返しで先取を獲得するも、残り10秒で相手に得点を許し、逆転されてしまい2-3で4回戦敗退となりました。

2年五十嵐は、シードによる2回戦、素早い突きで先取を獲得すると、相手の突きに合わせて蹴りなどで得点を狙い続け1点ずつ確実に得点を重ね、6-0の快勝でスタートを切りました。
3回戦では、フェイントを使いうまく相手を翻弄しつつ、得点を狙い、上段突きで先取を獲得します。その後も、スピードののった上段突きで得点を重ね、相手には攻撃の隙を与えません。試合終了間際でお互いに反則が4つ、5-0で勝っている中、相手の反則負けとなり、勝利しました。
4回戦では、上段突きの連続技で得点を狙うも、相手に上手く合わされてしまい、先取を許します。果敢に攻め続け、1つ1つ丁寧に得点を獲得しますが、相手に追いつくことが出来ず、2-9で4回戦敗退となりました。

4年菊池は、シードによる2回戦、中盤までお互いに得点にはつながりませんでしたが、タイミングのあった中段突きで先取を獲得します。相手に1点を取られるも、間合いを生かして相手に点を取らせず、1-1の先取で初戦を勝利しました。
3回戦では、開始序盤に力強い中段突きで先取を獲得し、その後も得意の中段で得点を重ねます。相手に1点も許すことなく、3-0で勝利しました。
4回戦では、試合開始すぐに体勢を崩してしまいますがすぐに立て直し、相手の点を防ぎます。その後、相手を追い続ける連続技で先取を獲得すると、続けて得点を獲得します。相手も果敢に攻め、激しい攻防戦となり、3-3の同点となり先取で勝利しました。
5回戦では、近間での攻撃や、連続技で相手の隙を狙い、間合いが近づいたタイミングを中段突きで刺し、先取を獲得しました。しかしその後すぐに相手に得点を許してしまい、1-1の同点に並びます。コートを広く使い、相手からの攻撃をかわしますが、中段突きで逆転されてしまい、点を取り返せず1-3で5回戦敗退となりました。

同じく4年庄山は、シードによる2回戦、最初から果敢に攻める上段の連続技で先取を獲得しました。その後、中段蹴りを取られるも、持ち前のスピード感のある逆上段突きでポイントを重ね、4ー2で勝利しました。
3回戦では、先ほど同様にスピードの速いカウンターの上段突きで先取を奪うと、連続技や精度の高い上段突きで攻め、相手に点を取らせる隙を与えることなく3ー0で勝利しました。

4回戦では、試合開始直後、早速得意の上段逆突きで先取を獲得しました。その後相手も点を取り1-1で追いつかれるも、試合が動くことなく1-1の先取で勝利しました。
5回戦では、相手の上段突きを喰らい心配になるも果敢に攻めます。しかし相手に先取を取られてしまい、その後得意の上段突きで1点取り返すも逆転ならず1-1で5回戦敗退となりました。

3年阿部は、リーチの長さを生かした得意の上段突きなどで得点を重ね、シードによる2回戦を2-0、3回戦を3-2、4回戦を1-0と順調に勝ち上がりました。
5回戦では、じりじりと相手との間合いを詰め、プレッシャーを与えると、相手の突きに合わせた素早い返しで得点を狙い、上段突きで先取を獲得します。相手からの攻撃を華麗に捌きつつ、得点を重ね、2-0で勝利しました。

6回戦(コート決勝)ではお互いに体格の大きさを生かした攻撃を仕掛けつつも、相手の隙を見逃さず、先取を獲得します。試合最中に相手の蹴りが目に当たってしまい、負傷もありましたが、果敢に攻めの姿勢を見せ続けます。残り10秒のところで相手に上段蹴りをもらい、1-3と逆転されてしまいますが、最後まで点を狙い、3-3に追いつき先取で勝利しました。
準決勝では、突きのフェイントで相手が緩んだところにすかさず2本目を打ち込み、上段突きで先取を獲得しました。その後も、得意の上段突きで点を重ね、相手に得点の隙を与えません。相手に1点も許すことなく、確実に1つずづ技を狙い得点を重ね、8-0の快勝で決勝戦へ進出しました。

決勝戦では、お互いにプレッシャーをかけながら攻撃のタイミングを見計らい、相手の突きに合わせた素早い返しで先取を獲得します。その後すぐに相手に中段蹴りをもらい、逆転を許し、果敢に攻め続けるも、なかなか点差が縮まりません。落ち着いて、今までの試合同様1つ1つ得点を重ねることに集中し、3-4まで追いつきますが、あと1つ足りず、3-4で準決勝となりました。

今大会では、体育会・工体連合わせて18名もの選手が全日本大会への切符を手にしました。その中でも、3年の阿部が見事準優勝という素晴らしい結果を残しました。本当におめでとうございます。

しかしながら、阿部を含め、途中で敗れてしまった部員たちの表情には悔しさがにじんでいました。今回大会を通して私が感じたのは、法政の選手たちは「先取を取る強さ」、そして「点につながるまで攻撃の手を緩めない粘り強さ」が大きな武器だということです。
次は団体戦。個人の悔しさをバネに、今度は“チーム法政”として、全員でインカレ団体優勝を掴んでほしいと願っています。
最後に、遠方まで応援に来てくださったOB・OG、保護者の皆さま、又現地まで応援に来られなくても、Live配信で応援して下さっていた皆様に心より感謝申し上げます。
次こそ、男女ともに優勝を勝ち取りにいきます!

これからも温かい応援をどうぞよろしくお願いいたします。